同期の溺愛は素直に受けて正解です
廊下で紗菜が転びかけた時に、隣にいた俊貴が腕をつかんで支えてくれた時にも色は付いた。

俊貴のおかげで転ばずにすんで、ほっとしたと同時に掴まれた腕の一点に熱が勝手に集まってくるのを感じた。

「相変わらず、何にもなくてもコケるのは特技か?」

俊貴のからかいの言葉は耳に入らなかった。

私の染めた頬を、転ぶ所を見られて恥ずかしいと、思っているだろうけど、本当の理由は・・・。

自分だけに向けられた少し意地悪な笑顔は切り取って”ステキ”という記憶フォルダーに仕舞い込んだ。







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