決して結ばれることのない、赤い糸
「「隼人ー!!!」」
サッカー部の人たちが、隼人の名前を叫びながら一斉に駆け寄る。
まるで、隼人が磁力でも発しているかのような吸い寄せられようだ。
決勝点を決めた隼人は、頭をわしゃわしゃとなで回され揉みくちゃにされている様子が、わたしのいる観客席から見えた。
そして、なんとか顔だけ出すと、スッと右手を前に挙げた。
親指と人差し指を立てて、まるでピストルのような形を作る。
その立てた人差し指は、観客席にいるわたしに向けられていた。
片目をつむり、微笑む隼人。
わたしもそれを見て、微笑み返した。
「ねぇねぇ。ずっと思ってたんだけど、瀧くんゴール決めたら、よくあのポーズしてるよね〜」
「…えっ!?…う、うん。そうだねっ」
「しかも、絶対かりんちゃんに向けてるよね」
サッカー部の人たちが、隼人の名前を叫びながら一斉に駆け寄る。
まるで、隼人が磁力でも発しているかのような吸い寄せられようだ。
決勝点を決めた隼人は、頭をわしゃわしゃとなで回され揉みくちゃにされている様子が、わたしのいる観客席から見えた。
そして、なんとか顔だけ出すと、スッと右手を前に挙げた。
親指と人差し指を立てて、まるでピストルのような形を作る。
その立てた人差し指は、観客席にいるわたしに向けられていた。
片目をつむり、微笑む隼人。
わたしもそれを見て、微笑み返した。
「ねぇねぇ。ずっと思ってたんだけど、瀧くんゴール決めたら、よくあのポーズしてるよね〜」
「…えっ!?…う、うん。そうだねっ」
「しかも、絶対かりんちゃんに向けてるよね」