決して結ばれることのない、赤い糸
「カズはもう申請したんだっけ?」
「ああ、夏休みの間に」
教室掃除が終わったわたしたちは、部活へ向かうためにいっしょに昇降口へと向かっていた。
「あっ、かりん!」
そこに、たまたま隼人とも合流した。
「なんの話してたの?」
「パスポートの話!そろそろ申請しに行かないとと思って」
「俺のクラスも、さっき担任から説明あったよ。余裕持って、早いうちに行けよ〜って」
「やっぱりそうだよね。隼人はもう行った?」
「俺は、今週末に行くよ。母さんが必要書類を用意してくれたから」
聞くと、顔写真や戸籍謄本や本人確認書類など、パスポートの申請にはいろいろなものが必要なんだそう。
…これは、お母さんと冷戦状態を続けている場合ではなさそうだった。
でも、ほとんど口を利いていないのに、どうやって話かけたらいいものか。
「ああ、夏休みの間に」
教室掃除が終わったわたしたちは、部活へ向かうためにいっしょに昇降口へと向かっていた。
「あっ、かりん!」
そこに、たまたま隼人とも合流した。
「なんの話してたの?」
「パスポートの話!そろそろ申請しに行かないとと思って」
「俺のクラスも、さっき担任から説明あったよ。余裕持って、早いうちに行けよ〜って」
「やっぱりそうだよね。隼人はもう行った?」
「俺は、今週末に行くよ。母さんが必要書類を用意してくれたから」
聞くと、顔写真や戸籍謄本や本人確認書類など、パスポートの申請にはいろいろなものが必要なんだそう。
…これは、お母さんと冷戦状態を続けている場合ではなさそうだった。
でも、ほとんど口を利いていないのに、どうやって話かけたらいいものか。