決して結ばれることのない、赤い糸

運命の赤い糸

隼人と別れて数日後。

少しずつ気持ちが落ち着いてきて、優奈に隼人と別れたことを話した。


それは、もうひどく驚いていて。

「意味わかんない。隼人、問い詰めてくる」なんて言って、殴りにいきそうな勢いだったので慌てて止めた。


好きな人とずっといっしょにいられることのほうがめずらしい。

普通のカップルは、いつか別れることだろう。


わたしたちは、そんなごく普通のカップルだっただけだ。


隼人のことは…まだ好き。

でも、別れたことを受け入れて、少しずつ前向きになろうと思っていることを優奈とカズに伝えたら、渋々だけど納得してくれた。


「かりんがそう言うなら…」

「だけど、なにかあったらすぐにオレたちに相談しろよ？」

「ありがとう。わたしは大丈夫だから、優奈もカズも隼人とは今までどおりに接してね」