決して結ばれることのない、赤い糸
「いえっ。こちらこそ、毎回ご馳走になるだけで…すみません」

「そんなこと気にしないで!それよりも、早く上がって上がって♪」

「お邪魔します」


隼人が、わたしの家にいる。

なんだかこの光景が、日常になりつつある。


お母さんはもらった通知表そっちのけで、せっせとお昼ごはんをの準備をする。


出てきたのは、オムライス、煮込みハンバーグ、唐揚げ、サラダ、スープ。


いくらなんでも、作りすぎだよ…お母さん。

それほど、隼人が歓迎されてるってことなんだけど。


ごはんを食べている最中、隼人が手を止めた。


「かりん。せっかくの春休みだしさ、前に言ってたイルミネーション、今度観に行かない?」

「えっ、いいの?でもあれって、たしか2月末までだったような…」

「この前調べたら、今月末まで延長になったみたい」
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