別のお話。

そう言ったシヅキの顔は笑っていたのに、なぜだかとても不安そうで同時に少し安心しているようななんとも言えない表情をしていた。

その後はネットで上映している映画を調べてそこからシヅキが観たいものを決めた。

シヅキが選んだのは話題にはなっているものの、ベタベタの恋愛もので、それを観に行くってことはつまり他の人からしたら俺が一人で観にきてると思われるってことで、それはかなり恥ずかしい。

だから俺はシヅキに別の作品にしようとねばったけど結局最後には俺は受け入れるしかなかった。

ベッドに潜るとすぐに睡魔が襲ってくる。

寝不足のうえ一日中神経を使ってたんだ。

だからシヅキが今日も部屋の隅から俺を見ていたとしても気にならないくらい眠い。
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