別のお話。
凪がしたり顔で子供のようにぴょんぴょんと跳ねる。
「俺のプレゼント買いに行くんだよな?」
「そうだよ?何?春ってばボケちゃった?」
「なんで凪が嬉しそうなんだ?」
「プレゼント買いに行くのって楽しくない?
春こそもっと嬉しそうにできないの?」
首を捻る俺に二重で声が降ってくる。
「春ってば欲がないから」
「春人ってば欲がないんだから」
凪の声にシヅキの声が重なる。
「春ー。置いてっちゃうよー」
「ほら春人、急いでー」