別のお話。
Chapter5 ずっとずっと。
誤魔化すためにいい天気だと言っただけだった。
でも外に出てみると今日は本当にいい天気だった。
真っ青な空にあるのは少しの雲と眩しい太陽。
雲が少ない分強めの日差しがこれでもかと降り注いでいる。
暑くなる前の一番過ごしやすい気温。
肌を撫でるように柔らかく吹く風。
街路樹には薄緑の葉が生い茂っていて。
俺の生まれた、俺の大好きな時季。
近くの木で小鳥が囀るのが聞こえる。
流れる空気は休みの日独特ののんびりとした雰囲気をしていた。