別のお話。

俺が水分を口にするのを確認するとシヅキはスッと立ち上がった。

「美味しい?」

「ああ、甘い」

「ふふ、そっか」

シヅキはそう言うと空を仰ぎみた。

「春人、ありがとう」

その声はとても清らかで透き通っている。

「俺、何かしたかな?」
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