別のお話。

「でもね、いまはそんなに嫌ではないんだ。

寂しいのは寂しいけど悲しくない。

だって、春人が笑ってくれた。私を思い出してくれた。

それにこんな素敵なプレゼントまでくれた。

だからちゃんと受け入れられた」

一度言葉を切って、それから泣きたくなるような綺麗な笑顔でシヅキが笑う。

その姿はもうかなり薄くなっていた。

「シヅキ」

「ごめんね。もう本当に時間がないみたい」

「謝ることじゃないよ」
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