別のお話。
Chapter2 気づけ気づけ!
※※※
家に帰りベッドに横になるも、さっき飲んだコーヒーのせいか俺はいつまでも寝付けないでいた。
……いや、眠れないのはコーヒーのせいなんかじゃない。
顔まで被っていた布団をずらして部屋の隅に目を向ける。
そこにあるのは十年間変わらない俺だけの世界。
……じゃない。
膝を抱えて座っているシヅキがひらひらと手を振ってこちらを見ている。
「え?」
「私ね、どうしてここにいるのか。
なんでこんなことになってるのか。
そうい全部分からないの」