別のお話。

「女の子に向かって重いなんてデリカシーなさすぎだよ!」

「いや、幽霊なのに重みはあるんだなって思っただけだよ」

「うーん……。でも気をつけたほうがいいよ。

女の子に重いは禁句だよ?」

「着替えるからあっち向いててくれる?」

「分かった!」

なんでこんなことになった?

どうして俺は他人の鼻歌なんか聞きながら着替えてるんだ?

「ねえ春人」

「何?」

「お願いがあるの」

ああ、嫌な予感しかしない。
< 82 / 407 >

この作品をシェア

pagetop