蒼の世界を探して
翌日、蒼眞が家に訪ねて来た。
「写真、取りに来た。」
「うん、ちょっと待ってて。」
「部屋ん中、入れてくれないんだ?」
「入れないよ。何言ってるの?」
一瞬ドキッとしてしまった。
「はい、これ。」
「おぉ、貰っておく。」
「ちょっと! あげないよ?」
「冗談だって。」
「……写真、どうするの?勝負って…」
「それはもう決めてある。」
「?」
「まぁいずれ海結にも分かるよ。」
「本当に?」
「あぁ、それよりさ、これから暇?」
「え?」
「暇だよな?ちょっと付き合えよ!」
「え、ま、待って、準備するから」
「5分で頼む。」
「5分は無理(笑) 10分待って?すぐ用意するから。」
「変わんねーじゃん。まぁいいけど。」
「それで? 何処へ行くの?」
なるべく早く準備をして、蒼眞の車に乗った。
「秘密。」
「また?」
そう聞けば、蒼眞は笑って誤魔化した。