蒼の世界を探して
海が見えるカフェ
昨日の夜は寝付けなかったせいなのか
ようやく眠れたのが朝方で
気付けば昼過ぎまで寝てしまっていた。
今日は引っ越し前から行きたかった場所へ行こうと決めていた。
最近OPENしたカフェで、名前は…
“BLUE”
しかもテラス付きだなんて!最高だ。
海の家みたいな賑やかなのも嫌いじゃないけれど
どちらかと言うと落ち着いた雰囲気が好きなので
ここのカフェは私好みだ。
写真が沢山飾ってあるのも魅力の一つだ。
私の家からだと徒歩30分以上はかかるけど
来る価値は間違いなくある!
ぜひおすすめしたい場所だ。
早速お店へ入ると、お好きな席へどうぞと
言われたので、迷わずテラス席を選んだ。
紫外線は大嫌いだけど、
ちょうど日影になっている席が
空いていたので、そこへ座ることにした。
店員さんに、カフェラテを頼み
鞄からノートパソコンを取り出して机に広げる。
今日はここで仕事をやろうと思って持ってきていたのだ。
私は、海(ウミ)というペンネームで
ブログを書いていて、広告収入で
生活費を稼いでいる。
とは言ってもそれだけでは生活出来ないので
以前はアルバイトをしながら生計を立てていた。
こっちに来ることになったので辞めてしまったが…。
今はその時の貯金を切り崩しながら生活をしている。
写真が好きなので、写真関係の仕事を主にしている。
それだけで食べていけたら1番理想だけど
現実はそんなに甘くはないので……
どうしても収入が厳しい時は
モデルもやったりしている。
基本は断っているが…
何故なら写真は撮られるよりも、
撮る方が好きだから!
こっちに越して来た理由の一つに
写真を撮るためってのがある。
他にも色々あるけれど。
それから…
小さい頃に見たあの場所の海が忘れられなくて
もう一度見たいなと思って、探しにきたんだ。
ただ、どの辺りだったかまでは思い出せなくて、
苦戦しているけど、ここに越して来たからには
絶対に行きたいと思っている。
「お待たせ致しました。こちら、カフェラテです。」
「!…ありがとう。」
「!」
しまった、色々考え過ぎてぼーっとしてた。
とりあえずブログの文章書かないと!
「?……あの、何か?」
カフェラテを持ってきてくれた店員さんが
何故か私を見て一瞬驚いた顔をして、
そのまま立ち尽くしている。
「い、いえ!もしかして、この街は初めてなのかな?と思いまして…」
「!!あぁー、それで!うん、初めて?かな。」
「そうですか!ゆっくりしていってくださいね。」
「ありがとう!」
……すっごいイケメンだ!
金髪だから、一瞬怖そうに見えたけど、
人は見た目で判断しちゃいけないね。
当たり前のことだけど。
「こーら、海斗(カイト)またナンパか?」
「は?ち、ちげぇーよ!」
「ったく、ちょっと顔が良いからってなー」
「あーはいはい。これ持ってくから!」
「ちゃんと仕事しろよー」
「わーってるよ、」
……何? あの子、めっちゃ可愛かった…。
やばい、すっごいタイプ。
何とかして、また話せねぇーかなぁー。