爽やかくんの為せるワザ

君のおかげ







――そうして大盛り上がりの文化祭が終わり、私達2年3組はクラス皆で打ち上げをすることになった。


来れる人だけで集まったけど、結局30人近く集まることが出来た。



打ち上げ場所はカラオケの大部屋。

前に藍くん達と行ったあのカラオケだ。






「めっちゃくちゃ人気だったよな!?」





乾杯後、皆がカラオケで歌ったり談笑したりする中、敬吾くんは興奮気味に私達に話す。



私と沙羅ちゃんと桃ちゃんはそんな敬吾くんにうんうんと頷いて同意した。





「ほんとに予想以上の人気っぷり。敬吾もお疲れ、実行委員」


「俺より緒方のが働いてたじゃん!お疲れ!」





元気良く桃ちゃんに向けて手に持っていたグラスを掲げる敬吾くん。


私も敬吾くんにはすごく助けられたんだ。





「敬吾くん、デザイン係もありがとう。敬吾くんのおかげでちゃんとまとめられたよ」


「な、成瀬まで!?いやいや、成瀬も超頑張ってたじゃん!俺進行役やっただけっ」


「お前謙遜し過ぎだろ。良い奴かよ」




ぶんぶんと首を振って謙遜する敬吾くんに、沙羅ちゃんがツッコむ。


敬吾くんは「だって照れるじゃん!」なんて言って少しだけ顔を赤くさせた。




……純粋だなぁ、敬吾くんは。

皆から好かれるタイプだね。


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