爽やかくんの為せるワザ






――「えぇー!カツくん変わってない!」




ようやく2階の藍くんの部屋へ上がった私と藍くん。



部屋ではカツくん達が中学の卒業アルバムを広げて盛り上がっていた。


私と藍くんもそこに混ぜてもらうことに。






「カツ永遠この髪型だよね」


「いいじゃん!似合ってんだろ!?」


「変わらな過ぎて安心するわ」





桃ちゃんがアルバムの写真を眺めながら呟く。


そういえば、桃ちゃんはカツくん達と中学同じだったっけ。

だから仲が良いんだ。





「緒方は結構変わってるよな」


「髪型と眼鏡だけでしょ」


「ほ、ほんとだ!桃ちゃん髪短い!眼鏡も掛けてない!」





めくられた1ページには、桃ちゃんの写真があった。


今より少し暗い色のショートボブで、伊達眼鏡を掛けていない可愛い大きな目が印象的。



めちゃくちゃ可愛い……。



絶対モテてただろうなぁ。





「藍は確かこのページにいたっけな」


「俺はいいよ〜。変わってないし」


「あ、いた……!」





羽水藍。


今より短い黒髪。

肌も日に焼けているようで、ほんのり黒くて中学生らしい。


でも、白く整った歯が見える爽やかな笑顔は変わってない。



かっこいいし……可愛い〜!



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