爽やかくんの為せるワザ
お互いに
* * *
――――――――――――
――――――……
「へぇ、そういうことだったか」
翌日。
登校すると桃ちゃんと沙羅ちゃんに有無を言わさず質問攻めをされた私は、昨日の出来事を全て話した。
全てって言っても、経緯とかどういう話したとかそんなことだけど。
沙羅ちゃんはなんだかつまらなさそうに顎に手を当ててこちらを見つめる。
「佐賀に告白とかされなかったわけ?」
「……えぇ!?されるわけないよっ」
まさかの発言に私は慌てて首を振ったが、沙羅ちゃんはあははと笑っているだけで。
一体佐賀くんをどう思ってるんだろう、沙羅ちゃんは!
……ていうか、
「もう佐賀くんの家行った話を知ってるってことは……結構噂とか回ってるの?」
「え?あー違う違う。藍くんに聞いたの」
私の言葉に反応してくれたのは桃ちゃんだ。
……えっ。
そうなんだ……あの後2人は藍くんと会ったんだね。
私が佐賀くんの家に行くことを知ってたのは藍くんだけだったし、どうやら噂は回ってないみたいで良かった。
噂とか回ったら佐賀くんに迷惑掛かっちゃう。