爽やかくんの為せるワザ






――楽しいクリスマスパーティーが終わり、私達は片付けをして解散することに。


今日は沙羅ちゃんと桃ちゃんが気を利かせてくれて、藍くんと2人で帰ることになった。


皆に挨拶をして村本さん家を後にした私達は、駅まで夜道を歩く。

夜は昼より更に冷えて、息を吐くと白い息が出ていた。




「今日楽しかったねー」


「うん。緒方達に感謝だね」




街灯に照らされてうっすら見える藍くんの笑顔に胸が高鳴る。


外は寒いけど、藍くんと一緒にいるだけで体の内側はすごく温かい。

こういう感覚が、好きってことなんだなと改めて思う。





「プレゼント、やっぱりお互いのは当たらなかったね」


「あ……そうだね。まあでも私も藍くんも良いプレゼント貰えたし!」


「珠姫ちゃんはカツのだったっけ。俺、佐賀くんと交換する形になるとか運良過ぎてびっくりした」


「あはは、ほんとすごかったね!あー、楽しかったー」




クリスマスパーティーのことを思い出して、自然と笑みが零れる。

皆で一緒に楽しさを共有出来て、幸せな時間だった。


またやれたらいいな。




「そうだ、明日は何時からにする?俺珠姫ちゃん家に迎えに行くよ」


「えっ!?い、いいの?」


「うん、なんかそうしたい気分」




SOUSHITAIKIBUN!?


な、なんですかそれは……。

ときめき過ぎて胸が痛いっ。


……嬉しいなぁ。


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