爽やかくんの為せるワザ
「藍じゃん!てかもしかして皆一緒に来てたんか?」
「いやたまたま。まさか皆揃うとは」
「ここで敬吾と花恋もいたら奇跡だね」
「それはねーだろ、敬吾だぞ」
私達はあははと笑い合う。
まさかこんな偶然が起きるとは。
なんか……今日はクリスマスだし、ほんとに特別な感じがする。
沙羅ちゃんや桃ちゃん達もクリスマスデートしてたんだろうなって思うと、すごくにやけそうになる。
皆、それぞれ好きな人と一緒にいられてるんだ。
それってすごく幸せなことだよね。
「それじゃあ私とカツは行くね。皆クリスマス楽しんで」
「うん、桃ちゃん達も楽しんでね!バイバイ!」
「あたしらも行くわ。じゃーな、珠姫と羽水」
「うん、会えて良かった。またね足立と彼氏さん」
「バイバイ!沙羅ちゃんと大地くん!」
手を振って皆を見送って、私と藍くんは顔を見合わせる。
そして、お互い優しく笑い合った。
「なんか、すごい日だね」
「ね!やっぱり皆と会えると嬉しいっ」
えへへと笑ったところで、私はハッとする。
そういえば、まだクリスマスプレゼント渡してない!
「藍くん!私、プレゼントあるの!」
「あ、ちょっと待った」
慌ててプレゼントを取り出そうとしたところ、藍くんはすかさず私を止めた。
私はきょとんとして藍くんを見つめる。
……え?どうかしたの?