爽やかくんの為せるワザ
「あ、プレゼント渡してない」
「はっ!ほんとだ!!」
すっかり忘れてた。
完全にこの甘い雰囲気に流されちゃってたね。
そして私と藍くんはそれぞれプレゼントを取り出した。
お互いに手渡して袋から取り出すと――
「……え」
「わぁ……!」
私と藍くんと手にはそれぞれ手袋が。
まさかのプレゼント被り!
すごい……どこまで似るんだ私達は。
「ぷっ、あはは。すごいね」
「びっくりだよ……!ていうかこの手袋すっごく可愛い!」
「この手袋もめちゃくちゃ良いね。やっぱり珠姫ちゃんってセンスあるよ」
「えっ、いや、藍くんもだよ!?」
「うん、ありがとう。大事に使うね」
「私も……大切に使う!」
お互いプレゼントされた手袋を着けて、私達は笑い合った。
彼氏が出来なかった私を幸せにしてくれた藍くん。
好きな人が出来なかった藍くんに好きになってもらえた私。
運命の人が現れるって信じてたけど、ほんとに現れたんだ。
というか見つけたのかも。
きっと私は藍くんと出会う為に今まで生きてきたのかもって、
そう思えるくらい。
藍くんが大好きだ。
これからも2人でなら、なんでも乗り越えられそうな気がする。
素直さと、優しさと、甘さと、
愛情さえあれば、なんだって。
ずっとずっと藍くんと一緒にいられますように!
幸せになろうね、藍くん。
‐end.‐