爽やかくんの為せるワザ





「なあ敬吾、お前結局どうすんの?」




足を組みながら、足立は机に座っていた俺に声を掛ける。

同時に他の皆も俺に視線を集めた。




「え?何が?」


「花恋チャンだよ。告白とかしないわけ?」




えっ。




「きゅ、急になんだよー!」


「だってお前、絶対気持ち強くなってんだろ。クリスマス以降から話す機会も増えてるみたいだし」


「確かに。花恋にもらった香水もずっと付けてるし」




緒方もいじっていたスマホを置いて会話に交じってくる。


なんだなんだ!




「香水はもらったしそりゃ付けるだろ!?
てかそんなに?そんなに花恋ちゃんと俺が仲良さそうに見えちゃってる!?」


「なんかうざい」


「わ、私から見ても仲良さそうに見えるよ!」




成瀬も少し興奮気味に恋愛トークへ参戦してきた。




「ま、まじか!?成瀬が言うならまじでそうかもって思えてきた!」


「てめぇ、喧嘩売ってんのか」
「沙羅落ち着いて」


「今の敬吾くんは花恋ちゃんと付き合いたいって思う?」




成瀬が大きな目を俺に真っ直ぐ向けてくる。

その言葉を聞いて、心臓が一瞬バクッと跳ねたのが分かった。


多分、顔も熱いから赤くなってる。

なんか……恥ずかしい!


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