爽やかくんの為せるワザ



「1組は何すんの?」




ゲラゲラ笑っていたカツくんに、沙羅ちゃんが尋ねる。

カツくんはこれまた自信満々な笑みを浮かべて。





「お化け屋敷なんだよなぁ!」


「ほぉ、去年あたしらもやったよな」


「うん。沙羅ちゃんのおかげで大盛況だった!」


「今年は俺らのクラスがこの学校に歴史を刻むお化け屋敷にするんだよぉ!」


「……つまりあたしらの人気を越えるってわけ?」


「ナッハッハ!当たり前じゃねーか!」





恐ろしくテンションが高いカツくんは、高らかに笑いながらふんぞり返る。


沙羅ちゃんは「うるせぇなこいつ。腹立つわ」とそんなカツくんをじとーっと睨んだ。




すごい啖呵切ったなぁ、カツくん。


余程自信があるんだろうな。


やり過ぎでちよっと沙羅ちゃんイラついてるみたいだけど、大丈夫かな。



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