爽やかくんの為せるワザ



「ちょっと桃と沙羅〜、お客が呼んでるから行って来て〜」




使用済みのお皿等をお盆に乗せて裏に入って来たのは美術部の三田さんと委員長の佐藤さんだった。


桃ちゃんと沙羅ちゃんはそれを聞き、「やば」「早く行くよ」と言い残してパタパタとホールへ出て行く。




「……それにしても」




紙皿とプラスチックのフォークをゴミ箱に仕分けながら、三田さんが呟く。




「たまちゃんの男装……ほんと良いね」


「……え!?」


「ね、委員長!私、個人的にたまちゃんが1番好みだったりする」


「……わ、分かります。足立さんも緒方さんもイケメンで素敵だけど、成瀬さんは可愛くて甘やかしたくなるというか……っ」





目の前で半ば興奮気味に話す三田さんと委員長。


ななな、何言ってるの!?

甘やかしたくなるって……。


ほんとに!?

私なんかが!?


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