待ち合わせは5分以内に
それから私は必死で勉強をした。
志望校をもともと志望していた地元の高校から、難関校に変えた。

最初はいい顔をしなかった先生達も、中3の最後の懇談では、頑張れよと背中を押してくれた。

無事に合格してからも、努力を続けて校内でも上位の成績をキープして、大学受験は推薦で第一希望の有名国公立大の看護学部に入った。



ただ、国公立とはいえ大学はお金がかかる。
奨学金があるからと言って学費を払うのは簡単な事じゃない。

祖父母は既に年金で生活をしていたため、生活はあまり楽ではなかった。

父の遺してくれた貯金や保険金、事故の慰謝料などを切り崩しながら暮らしてはいたものの、それだけでは足りず、高校生の頃からバイトをしてコツコツお金を貯めた。
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