ラベンダー。
「相変わらず校長先生の話は長いし立ってる私達のこと気を使って欲しいよぉ…」

ホームルーム後にさっそく移動教室になったのだ。新しい階からの移動もクラス替えしてからのひとつの楽しみ…。
教室に出ると、私の隣の席の水木くんがそれはそれは可愛い女子達に囲まれていた。
「やっぱり水木くんはイケメンだしなぁー、
噂では彼女いた事ないってよ!?」
イケメンって大変そうだな…
その女子達を横目にさーっと通り過ぎると

バチッ

水木くんと目があってしまった…
悪いことが起こるのではないかと思い
愛海を引っ張り急いで移動した。
「え!?え!?どーしたの!?」という声を無視して。



七夏 side
1年から、いやもっと前からずっとこんな調子。
新しくなる度に囲まれ、正直ウザイ。
可愛い と言われる類なのだろう。
ほかの男子からはお前モテモテだな、なんて
言われるが女子からはきつい香水に、濃いメイク、これのどこが可愛いんだ。

ふと、囲まれる女子から目線を上にあげると
俺の隣の…だれだっけな…名前がわかんね…
とりあえず目が合った。
俺と目が会った瞬間怖いのかは知らないが逃げられた。
(なんか…俺…気の毒だな…)
なんて自分を慰めた。
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