ラベンダー。
蘭華side

教室に入り各々席に座ると、
愛海が思い出したかのようにやってきて
「そーいえばさ」
「うん、なに?」
「竹下香恋…って知ってる?」
「うん、一応…名前だけね?」
「その竹下さん、もしかしたら水木くんの事が好きか…付き合ってる…かもしれない…」
「へぇー…まぁでもお似合いなんじゃない?」
「いやいやいやいや!!!!ほんと蘭華はなんも知らないねぇ…」
「ごめんって…。」
「んで、竹下さんってそんな女子には好かれてないわけ。」
「え、なんで?」

ガラガラガラ…

遅刻ギリギリの時間に水木くんと竹下さんが入ってきた。竹下さんが水木くんの腕を引っ張った状態で…。

「んじゃ!とりあえず座るね!」
「うん!また!」

愛海が自席に座ることを把握した後、隣でガタガタと焦ったようにイスを座った水木くんを見た。

付き合ってる…か…、でも竹下さん可愛いから…。
なんで好かれてないんだろ…。
私は…絡んでないから分からないけど…。

「…い。…おい。」
気づいた時には水木くんがなにかを訴えていた。
「なんで俺を見んの?」
あ…そいえば水木くん見てから思考働かせてたんだよね…
「ご、ごめんなさい…ちょっと考え事してて…」
「俺を見て?」
「はい…すみません…」
「ふーん。」
私はちょっと怖くなってすぐに黒板の方に目を向けた…そいえば…男子と話せたの久しぶりだな…すごくおどおどしてたけど…。

そして私の第1、第2印象が決まった。水木くんの。第一印象、イケメン。なんか…ヤンキー?
第二印象、怖い…ヤンキー確定!?

もうヤンキーだぁ…そんな事を色々と考えていると重要語句も通り過ぎていき1時間目の授業で得られるものは何も無く…ちーん…。

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