冷たいキスなら許さない
だいたいお相手がどこのどんな方なのかもよく知らない。
一度、社内の飲み会の時にどこからか電話がかかってきて珍しく社長が中抜けしたことがあった。
その時光さんに「ダイスケの具合が悪いらしい。カオリが動揺してるからちょっと行ってくる」と言っていたのが聞こえてしまった。
ダイスケ
カオリ
その二人の名前に聞き覚えがなくて顔を向けたら光さんと目が合ってしまった。
光さんは少し困った顔をして曖昧に微笑んだから違和感を感じて社長が退席した後で光さんの隣に移動した。
「ダイスケさんってどなたなんですか?」
あー、聞こえちゃったかと苦笑しながら
「俺らの同級生カオリの息子。カオリがバツイチ子持ちで地元に帰ってきたから大和が何かと気にかけてやってるんだ」
「昔、大和はカオリのことが好きだったから親身になってるんじゃないかな」
光さんの隣に座って焼酎のメニューを見つめながら村上さんが囁いた。
「おい、余分なこと言うと大和に怒られるぞ」
光さんが眉間にしわを寄せて村上さんをにらむ。
そう、そっか。そのカオリさんが社長のお相手みたい。
一度、社内の飲み会の時にどこからか電話がかかってきて珍しく社長が中抜けしたことがあった。
その時光さんに「ダイスケの具合が悪いらしい。カオリが動揺してるからちょっと行ってくる」と言っていたのが聞こえてしまった。
ダイスケ
カオリ
その二人の名前に聞き覚えがなくて顔を向けたら光さんと目が合ってしまった。
光さんは少し困った顔をして曖昧に微笑んだから違和感を感じて社長が退席した後で光さんの隣に移動した。
「ダイスケさんってどなたなんですか?」
あー、聞こえちゃったかと苦笑しながら
「俺らの同級生カオリの息子。カオリがバツイチ子持ちで地元に帰ってきたから大和が何かと気にかけてやってるんだ」
「昔、大和はカオリのことが好きだったから親身になってるんじゃないかな」
光さんの隣に座って焼酎のメニューを見つめながら村上さんが囁いた。
「おい、余分なこと言うと大和に怒られるぞ」
光さんが眉間にしわを寄せて村上さんをにらむ。
そう、そっか。そのカオリさんが社長のお相手みたい。