冷たいキスなら許さない
「恭香が俺の部屋から勝手に持ち出した灯里の部屋の鍵を持って灯里の職場に行ったなんて知らなかったんだ」
私は目を閉じた。
あの日の事を思い出す。
「俺の部屋の鍵が書留で届いた時にやっと気が付いた。俺の部屋に置いてあった灯里の部屋の鍵が無くなっていた。いつ無くなっていたのかもわからなかった。鍵のことを問い詰めて恭香のしたことを知ったときにはもう灯里は東京からいなくなっていた」
公衆の面前でしかも職場であんな風に侮辱されて。
会社では格好の噂の的となり配置転換も言い渡され、恋人も失い、まだ社会人2年目の自分にはとても耐えられず我慢ができなかった。
私は出社することができなくなって・・・仕方なく退職して長野の実家に戻ったのだった。
「きっぱりと拒絶しても恭香は灯里がいなくなったことで調子に乗って更にしつこく俺に近付いてきて、困った俺は西倉の両親に話をしたら、公にはして欲しくないってことで仕方なく今後一切接触しないという条件であちらに任せたんだがーー結局またこうして接触してきたってことだ」
私は目を閉じた。
あの日の事を思い出す。
「俺の部屋の鍵が書留で届いた時にやっと気が付いた。俺の部屋に置いてあった灯里の部屋の鍵が無くなっていた。いつ無くなっていたのかもわからなかった。鍵のことを問い詰めて恭香のしたことを知ったときにはもう灯里は東京からいなくなっていた」
公衆の面前でしかも職場であんな風に侮辱されて。
会社では格好の噂の的となり配置転換も言い渡され、恋人も失い、まだ社会人2年目の自分にはとても耐えられず我慢ができなかった。
私は出社することができなくなって・・・仕方なく退職して長野の実家に戻ったのだった。
「きっぱりと拒絶しても恭香は灯里がいなくなったことで調子に乗って更にしつこく俺に近付いてきて、困った俺は西倉の両親に話をしたら、公にはして欲しくないってことで仕方なく今後一切接触しないという条件であちらに任せたんだがーー結局またこうして接触してきたってことだ」