冷たいキスなら許さない
嫌な自分を認めた時、本当に落ち込んだ。
それは失恋の痛手どころじゃない。まさに自己嫌悪の嵐。

それからしばらくして・・・全てを櫂のせいにして櫂だけを悪者にして自分を被害者だと思って暮らしている自分に気が付いた。
こんな私のことなんて好きになってくれる人なんてこの世には存在しないんだと思いさらに落ち込んだ。

そして、
恋愛感情などもういらないと思った。
恋愛ナシなら、友人なら、同僚なら、上司と部下なら、ただの知り合いなら私のことを同じ人間として否定されずに生活していけるんじゃないかと思った。

それからは恋愛感情に振り回されずに付き合う事の出来る人間関係を求めた。

大和社長のことが気になっても、その気持ちは自分で認められなかったし、何より彼には好きな人がいると思っていた。
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