毒舌年下BOY♂に愛を叫べ【仮】
タケくんは相変わらず楽しそうにニコニコ笑っていて、対する大馳は面倒くさそうにそっぽを向いて黙り込んでしまった。


「……大馳、好きな子いたんだ」

「は?ちげぇよ」

「でも今、振られたって」


"どういうこと?"と、視線で問いかければ、待ってましたと言わんばかりにタケくんが口を開く。


「大馳の幼なじみちゃん、今年は他の男と秋祭りに行く約束したみたいで。"幼なじみってだけでいつまでも一緒はおかしいし、大馳とはもう行かない"って。さっきバッサリ振られたところなんすよ」

「おい!タケ!!ペラペラ喋んな」

「振られたからって八つ当たりは良くないよ?大馳くん」


完全に大馳をからかっているタケくんに、普段ならきっと「勝手に言ってろ」とか言って相手にしなそうな大馳がムキになっている。


それはつまり、


「つーか、別に振られたわけじゃねぇし!そもそもただの幼なじみだっつーの」


少なからず、大馳が動揺してる証拠だ。
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