毒舌年下BOY♂に愛を叫べ【仮】
「えっと、じゃあ……お願いしようかな」


「やった。じゃあ、次から一緒に課題やるってことで」



杉浦くんの言葉にコクンと頷いたと同時に、教室のドアがガラッと開いて、

どうやらやる気満々らしいコンツヨが、鼻歌交じりに飛び込んで来た。


借りていたワークを、サッと杉浦くんへと差し出せば、受け取ろうとした杉浦くんの手に触れて、また反射的にドキッと心臓が跳ねた。


「あ…えと、ワークありがとう」


「ん。どういたしまして」


たかが手が触れただけで同様している私を、クスッと小さく笑った杉浦くんは、そのまま視線をコンツヨに移すと、もう授業モードへと切り替えてしまったらしい。


……ぐふっ

頭の良い人はどこまでも優秀だ。


───あぁ。

もし大馳が同じクラスだったら、こんな風にワークの貸し借りだとか、課題を一緒にやったりだとか、授業中の大馳をひっそりバレないように眺めるだとか……


そんな楽しみもあったのだろう。

そう思うと、たった半年の年の差すら憎くて仕方なく思える。
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