千一夜物語-森羅万象、あなたに捧ぐ物語-
心も身体も全て欲しい――
全てがひとつに合わさってようやくこの妙な飢えからもきっと解放されるだろう。
「求めているって言ったくせに何もしないのね…」
良夜が束の間うとうとしていた時に腕枕をしてもらいながらぽつりと呟いた美月は、良夜の長いまつ毛に触れたり頬に触れたりしながらまたぽつり。
「黎とはまるで違う顔立ちなのに、同じと感じるなんて…」
良夜の父はとても黎に似た美貌だが、良夜は違う。
だが黎と神羅が自分たちに何か訴えかけようとしていることだけは分かる。
「そろそろ起きないと…」
すでにすっぴんはもう何度も見られているが、それでも身なりはしっかり整えて良夜に美しいと言われたい。
用意するため起き上がろうとしたものの…ぐっと腰を抱かれて強く抱きしめられて息が止まりそうになった。
「お、起きていたのですか!?」
「顔立ちがなんとか言ってたな。俺の顔は嫌いか?」
「き…嫌いな女など居ないでしょう。茶化すのはやめて下さい、支度して帰りましょう」
「いやだ。もうちょっとこうしていよう」
「…」
「昨夜は何もしないというなんでもないことをするのはとても大変だったんだぞ。あんなものを見せられたら普通盛り上がるものだろ?」
「し、知りません!」
腕の中でもがいてみたものの、細腕に見える良夜の腕は全く動かず、睨んでみたもののそれも全く効果がなく、長い指で胸の谷間をつっとなぞられて声を上げそうになって両手で口を覆った。
「…っ!」
「色々調べて色々分かったら…俺は行動に移す。それが何なのかは…分かるな?」
「私を…その…」
「分かっているならいい。色々調べて親父が隠していることを暴いて…そして…」
最後までは言わず、美月のやわらかい唇に唇を重ねた。
応えるように花開いた唇を味わいながら、美月を妻とするため、良夜は強い意志を持って行動すると決めて身体に埋め込むようにして美月を抱きしめた。
全てがひとつに合わさってようやくこの妙な飢えからもきっと解放されるだろう。
「求めているって言ったくせに何もしないのね…」
良夜が束の間うとうとしていた時に腕枕をしてもらいながらぽつりと呟いた美月は、良夜の長いまつ毛に触れたり頬に触れたりしながらまたぽつり。
「黎とはまるで違う顔立ちなのに、同じと感じるなんて…」
良夜の父はとても黎に似た美貌だが、良夜は違う。
だが黎と神羅が自分たちに何か訴えかけようとしていることだけは分かる。
「そろそろ起きないと…」
すでにすっぴんはもう何度も見られているが、それでも身なりはしっかり整えて良夜に美しいと言われたい。
用意するため起き上がろうとしたものの…ぐっと腰を抱かれて強く抱きしめられて息が止まりそうになった。
「お、起きていたのですか!?」
「顔立ちがなんとか言ってたな。俺の顔は嫌いか?」
「き…嫌いな女など居ないでしょう。茶化すのはやめて下さい、支度して帰りましょう」
「いやだ。もうちょっとこうしていよう」
「…」
「昨夜は何もしないというなんでもないことをするのはとても大変だったんだぞ。あんなものを見せられたら普通盛り上がるものだろ?」
「し、知りません!」
腕の中でもがいてみたものの、細腕に見える良夜の腕は全く動かず、睨んでみたもののそれも全く効果がなく、長い指で胸の谷間をつっとなぞられて声を上げそうになって両手で口を覆った。
「…っ!」
「色々調べて色々分かったら…俺は行動に移す。それが何なのかは…分かるな?」
「私を…その…」
「分かっているならいい。色々調べて親父が隠していることを暴いて…そして…」
最後までは言わず、美月のやわらかい唇に唇を重ねた。
応えるように花開いた唇を味わいながら、美月を妻とするため、良夜は強い意志を持って行動すると決めて身体に埋め込むようにして美月を抱きしめた。