ただ好きだから



幸恵は誰もが認める美少女で、肩まである茶色いストレートヘアにパッチリとした瞳が印象的だ。



そんな幸恵を会社中の人達がほっとくわけもなくて、よく業務終わり営業さん達に声をかけてられているのを見かける。



幸恵といい、咲夜といい、大和先輩といい、私の周りには顔の良い人しかあつまらないの?ってくらいの顔面偏差値レベルは高くて…自分の凡人レベルに磨きがかかりそう。




「え?私そんなこと言ってた?」




ヤバイヤバイと思いながら無理のある言い訳をしながら首を横に降る。

会社の人に咲夜との事は知られちゃダメなのに。




「言ってた、怪しぃ〜」



幸恵は少し楽しそうにニヤニヤと笑うと、私の斜め後ろのデスクに鞄を置いて腰掛ける。



「まぁ無理矢理聞き出すつもりは無いけどさ」



「本当に何でもないから、気にしないで」



「はいはい、分かりましたよ」



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