ただ好きだから
「きゃー!!誰?変態!?」
ものすごい勢いでベットから降りると、声のした方へと瞬時に振り返った。
そして唖然と目をパチクリしたのだ。
その間はどれほどの時間だっただろうか…長いような短いような…それさえ分からないほどに私の頭は混乱していて…
「…え」
何で…何で…
「何で社長が…」
薄暗い部屋の中、頭も痛いしコンディションは最悪なのに…だけどそれだけはハッキリと分かった。
大きなキングサイズのベッド
そこには上半身裸で肩肘をつきながらダルそうにこちらを見ているうちの会社の社長がいた…。
ていうか、よく回りを見渡すとそこは私の部屋なんかじゃなくて…
だって私の部屋はキングサイズの広々としたベッドなんかじゃない。紺色のシーツなんてかかってない。
ちんまりとした部屋にごく普通なベッド。ピンクのシーツがかけられているはずなのに…
ここは…どこ!?