【先生×生徒シリーズ】優しい月 暗い海─私と先生─
「私…」
私がそう言ったけど、先生は手を休めない。
こちらも見ない。
「私…先生のことが好きなんです。先生を見た時からずっと好きでした」
先生の体が一瞬ピクッと動いた。
言ってしまった…。
先生に言ってしまった…。
椅子に座ったままこちらを向き、足を組み机に肘を付く。
「俺は…ガキには興味がない」
そう言うと、またパソコンに向かって作業を始める。
私の目に涙が溜まる。
俯くとポタポタと涙が床に落ちた。