臆病な背中で恋をした ~2
駐車場からゆっくり滑り出した車は、夜の街道をわたしの家の方面へと向かって走る。
明日からまた一週間が始まる。そして週末は亮ちゃんのマンションに。あとどれくらい繰り返して亮ちゃんに逢えるんだろう・・・・・・。
あてが無いのは本当は心細い。圧し潰さそうになったりもする。広大な砂漠に一人で放り出されて、ひたすら待っているだけでいいのかって。自分で道を探しに行くべきなんじゃないかって。
もし今年が終わるまでに逢えなかったら。・・・わたしの中で強くなっている思いが一つあった。
闇と流れる光りが織りなすコントラストを見つめてしばらく。
「・・・手塚」
津田さんの声に振り向く。
ハンドルを握ったままのポーカーフェイス。全く読めない先を待って今度は彼を見つめた。
「日下さんが戻らなかったらどうするつもりだ」
おもむろに放たれたその言葉に驚いたのは。亮ちゃんが姿を消してこれまで一度も、津田さんが口にしなかったことだったから。
亮ちゃんが帰ってこなかったら。
考えたこともないって言ったら嘘になる。信じてるって言い聞かせながらそんな思いがもたげて、自分と戦ったりもしたの。
『帰ってこなかったら』
真っ直ぐ心に問いかけて。
「・・・・・・わたしから逢いに行きます」
きっぱりと答えた。
明日からまた一週間が始まる。そして週末は亮ちゃんのマンションに。あとどれくらい繰り返して亮ちゃんに逢えるんだろう・・・・・・。
あてが無いのは本当は心細い。圧し潰さそうになったりもする。広大な砂漠に一人で放り出されて、ひたすら待っているだけでいいのかって。自分で道を探しに行くべきなんじゃないかって。
もし今年が終わるまでに逢えなかったら。・・・わたしの中で強くなっている思いが一つあった。
闇と流れる光りが織りなすコントラストを見つめてしばらく。
「・・・手塚」
津田さんの声に振り向く。
ハンドルを握ったままのポーカーフェイス。全く読めない先を待って今度は彼を見つめた。
「日下さんが戻らなかったらどうするつもりだ」
おもむろに放たれたその言葉に驚いたのは。亮ちゃんが姿を消してこれまで一度も、津田さんが口にしなかったことだったから。
亮ちゃんが帰ってこなかったら。
考えたこともないって言ったら嘘になる。信じてるって言い聞かせながらそんな思いがもたげて、自分と戦ったりもしたの。
『帰ってこなかったら』
真っ直ぐ心に問いかけて。
「・・・・・・わたしから逢いに行きます」
きっぱりと答えた。