臆病な背中で恋をした ~2
「もう話は終わりでしょう。・・・こいつを引き取って帰ります」
亮ちゃんに視線を戻し、淡々と締めくくった津田さんに肩を抱き寄せられて。わたしは自分の置かれている状況を飲み込めずに、ただ茫然と見上げるだけ。
「帰るぞ」
「・・・え? でも、あの・・・っ」
有無を言わせず、わたしごとソファから立ち上がった彼。
「津田・・・!」
制止するかのような亮ちゃんの低い声が放たれて、津田さんの足が止まった。
「なんです?」
「・・・どういうつもりだ」
「言ったとおりですが」
二人の間に冷ややかな空気が流れるのを固唾を呑んで。
「俺がどうしようと『関係のない』話でしょう。・・・日下さんがそう言ったんですよ、この女に」
押し黙った亮ちゃんの気配が変わった。
まるで見えない導火線に火花が弾けたみたいに。
亮ちゃんに視線を戻し、淡々と締めくくった津田さんに肩を抱き寄せられて。わたしは自分の置かれている状況を飲み込めずに、ただ茫然と見上げるだけ。
「帰るぞ」
「・・・え? でも、あの・・・っ」
有無を言わせず、わたしごとソファから立ち上がった彼。
「津田・・・!」
制止するかのような亮ちゃんの低い声が放たれて、津田さんの足が止まった。
「なんです?」
「・・・どういうつもりだ」
「言ったとおりですが」
二人の間に冷ややかな空気が流れるのを固唾を呑んで。
「俺がどうしようと『関係のない』話でしょう。・・・日下さんがそう言ったんですよ、この女に」
押し黙った亮ちゃんの気配が変わった。
まるで見えない導火線に火花が弾けたみたいに。