深紅の薔薇姫に愛を
だけど、あたしは違う。

”好きになってもいい?”

そのことばには、たくさんの意味が含まれていて。

”好きになっても大丈夫?”

とか、そういう意味なんだと思う。

あたしを信じてくれる?

途中で捨てない?

あたしを必要としてくれる?

あたしだけを抱きしめてくれる?

あたしに愛してると言ってくれる?

あたしだけに笑ってくれる?



……ほら、少し考えただけでもこれだけでる。

あたしは重い。


_______だから、琉に振られたのかな。


愛してと何度も懇願して。

それが、彼にとっては辛かったのかもしれない。

だけど、彼はあたしのすべてを愛してくれると言った。

あたしから出るすべての感情は可愛いものだと。

なのにあたしを切り捨てた。

それはショックという型以上だった。
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