深紅の薔薇姫に愛を
なんか自分とか関係ないみたいな言い方だな。

まるで、調べて怪しまれないようあたしに言った見たい。

もしかして、凪沙くんが反乱因子、とか？

………いや、それはないか。

こんなにも堂々と反乱因子がいたら見つかるでしょ。

「凪沙くんは、何歳なの？」

たぶん、160ぐらいの身長だ。

中学生くらいの身長に見える。

「中２ですよ。麗薇さんは、何歳でしたっけ？」

中２の平均に少し低いくらいだろう。

あたしは、凪沙くんの言葉に違和感を感じた。

”何歳でしたっけ？”

あたしを分かっていたかのような口ぶりだ。

この人、ほんとにあたしを知ってる………。

怖くなって、逃げたそうとしたとき。

「麗薇、」

威圧のあるその声が、辺りに響く。

やけに今日は通るな、漣の声。

「行くぞ、」

あたしはそこから抜けられたのが嬉しくて駆け足になる。

「バイバイ、凪沙くん。」

「”さよなら”、麗薇さん。」

あたしの近くに来ていた漣と、さっき行った場所に行く。

凪沙くんの違和感を伝えるに伝えられなくて、あたしは黙り込む。

「麗薇、さっきまで誰と話していたの？」

大河がに駆け寄ってくる。

今まで女の子たちといた大河の瞳は闇に飲まれたかんじだ。

……やっぱ、女嫌いなんじゃん。

「凪沙くん。」

ここで存在を否定されて、怖い思いなんでしたくなかったけど伝えたほうがいいと

あたしは思った。
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