深紅の薔薇姫に愛を
ドキドキする心臓……。
漣の膝に乗っているという不思議感と照れ。
漣が何も言わないようだから、あたしもなにも言わず膝の上に座ったままでいた。
この車の窓は少しぼやけた感じになっている。
だから、外からの光は少しカットされる。
でも月は見える。
まん丸で、金色の月。
それはあたしを導いてくれる標識……?
分からない、どうすればいいのだろう。
漣の膝で固まるあたしと平然な漣と、静かな運転手。
なんか、おかしいよね……!
ガラッ
車のドアが空いて、大河が来る。
あたしは光の速さで漣から離れる。
「……おい、」
呆れたような、びっくりしたような、分からないような声で漣はあたしを呼ぶけど
気にしない。
「漣斗。」
え、
今、大河漣のこと”漣斗”って呼んだ……?
いつも漣なのに。
漣の膝に乗っているという不思議感と照れ。
漣が何も言わないようだから、あたしもなにも言わず膝の上に座ったままでいた。
この車の窓は少しぼやけた感じになっている。
だから、外からの光は少しカットされる。
でも月は見える。
まん丸で、金色の月。
それはあたしを導いてくれる標識……?
分からない、どうすればいいのだろう。
漣の膝で固まるあたしと平然な漣と、静かな運転手。
なんか、おかしいよね……!
ガラッ
車のドアが空いて、大河が来る。
あたしは光の速さで漣から離れる。
「……おい、」
呆れたような、びっくりしたような、分からないような声で漣はあたしを呼ぶけど
気にしない。
「漣斗。」
え、
今、大河漣のこと”漣斗”って呼んだ……?
いつも漣なのに。