深紅の薔薇姫に愛を
すると、漣の腕はあたしの背中に回った。

「ああ。苦しいぐらい、愛してやるよ。」

そういって、1層強くあたしを抱きしめた。

みんながあたしをどう思っているのかは分からない。

でも、漣があたしを”愛してやる”そういった時、あたしに光が刺したように思った

眩しい、眩しい光。

あたしの、新しいライト。道しるべ。

あたしは、この人たちと生きていく。

……強く、美しく。あたしは生きていくんだ。





「ちょっと~。いつまで抱きついてるのー?俺も麗薇、抱きしめたいー、」

大河がふざけたようにいって、あたしは大河のほっぺたをつねった。

「お前はくまのぬいぐるみでも抱きしめとけっ!」

「俺さ、いま初めの麗薇の印象崩れたわ。」

遙真はそういって、笑った。
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