深紅の薔薇姫に愛を
黒で統一されたその部屋。

しんとしずまり帰っていて、なんかこわい。

こう言う部屋は嫌いだ。あたしが1人だと実感してしまうから。

いや、やっぱりあたしは1人なんだ。

あたしは疲れて、ふかふかのベッドにダイブする。

バフっと音を立てあたしを受け止める布団。

暖かい。

いまはもう夏の頃だというのにあたしは寒い。

体温が低いのか、あたしがおかしいのかわかんないけど。

ずっと、ずっと1点を見つめていると瞼が落ちてくる。

おやすみ……。
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