Reaper..†



父さんが怖かった。



「母さんに試したんだよ、俺の血を込めた薬を飲ませてね。」



…どういう事だろう。




「…でもなぁ…母さん、死んじゃった。」




「…は…?なに、言って…」




立てなくて四つん這いでベッドの上を見に向かう。







「母、さん…?」




真っ白なシーツが敷いてあったベッド。




なのに今は真っ赤になっている。




その真ん中には…





「母さん!!」




笑顔で、血まみれの………母さんが、いた。






「父さん!どういうことだよ!!」




立てなかったはずの足はいつの間にか立てていて、腹の傷は完治していた。





「…母さんは父さんやレインみたいにはなれないんだ。残念だけど…母さんとはバイバイしよう?」




訳が分からなかった。





「何言ってるんだよ…はやく母さんを病院に…」



…理解していた。もう母さんは…死んでいるって。




片手片足を失っていて、それでも笑っていて……





何があったのか、頭がこんがらがって、何も理解できない…





< 101 / 156 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop