Reaper..†
父さんが怖かった。
「母さんに試したんだよ、俺の血を込めた薬を飲ませてね。」
…どういう事だろう。
「…でもなぁ…母さん、死んじゃった。」
「…は…?なに、言って…」
立てなくて四つん這いでベッドの上を見に向かう。
「母、さん…?」
真っ白なシーツが敷いてあったベッド。
なのに今は真っ赤になっている。
その真ん中には…
「母さん!!」
笑顔で、血まみれの………母さんが、いた。
「父さん!どういうことだよ!!」
立てなかったはずの足はいつの間にか立てていて、腹の傷は完治していた。
「…母さんは父さんやレインみたいにはなれないんだ。残念だけど…母さんとはバイバイしよう?」
訳が分からなかった。
「何言ってるんだよ…はやく母さんを病院に…」
…理解していた。もう母さんは…死んでいるって。
片手片足を失っていて、それでも笑っていて……
何があったのか、頭がこんがらがって、何も理解できない…