Reaper..†



「俺は母さんを愛していたんだ。」



そう言って父さんが吐き出した“何か”。



それを拾ってみると、赤い…爪だった。




「なに、これ…」



…考えたくない。





「…それ?母さんの…っ急に殴りかかるなよ、全く…」




ウソだ。





ウソだウソだウソだウソだ………






「母さんを、喰ってたのか…?」




あの音。




あの血。





なくなっている…片手、片足。







「最後まで“愛してる”ってなぁ…いい女だった。」




母さんの顔に手を添える父さん。




そこだけ見たら、いつも通り。













「俺は純粋に愛していたんだよ。」






キスを落とすところも……いつも通りなんだ。






< 102 / 156 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop