Reaper..†
「レイン…」
誰だろう、懐かしい声が俺を呼ぶ。
「レイン…レイン…」
その声は寂しげで、泣いているような声。
「助けて…」
伸ばされる手を掴むと、闇に引きずり込まれた。
「ごめんね…レイン。」
頬に誰かの涙がポロポロと落ちてくる。
「…誰?」
そう聞いても首を振るだけで、その人は何も喋らなくなった。
「ごめん…ね…」
「っなに、を……」
俺の上に股がって、首筋に噛み付く。
まるで吸血鬼のように俺の血を……飲んだ。
「─ありがとう。」
口から不気味に血を垂らすこの人を…俺は知っている。