Reaper..†


「レ………イ……ン………」


どこからか、苦しそうな声で俺の名を呼ぶ人がいる。


…まさか、あの人が…



「どこだ…」


沢山のホルマリン漬けの中から、奥にある研究場所のベッドの上に人が寝ているのが見えた。



…片手が、継ぎ接ぎだ。





「…母さん…」


そこには想像していた通りの、ボロボロの母さんがいた。





“レイン、あれから母さんが動かなくなってなぁ…”


アイツが言っていた通り…目と口だけ動いて、身体はピクリともしない。



「レ……イ…ン………」



屍人を墓から掘り出し、生き返らせる。


それがどれだけの罪か……アイツは……





「…母さん、ごめん。」




それなら今この手で、終わらせよう。



「レ、イ……ン…?」









「…ごめん……」








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