Reaper..†
「目、覚めましたね。」
もう完治してるから痛くないんだろう、アランは不思議そうな顔をする。
「…レイン、何かしたのか?」
教える訳にはいかない。
…アランは鋭いから。
「いいえ?俺は今の今まで死神と戦っていましたよ。」
そう言うとアランは疑いの目をやめ、立ち上がり体を伸ばした。
「そっか。…ごめんなレイン、俺…なんも出来なくて。」
「…仕方がないですよ、死神は人間の皮を被って近寄ってきますから。」
アランに傷をおわせるということは、きっと人間に入った死神が近づいてきたんだろう。
死神は…そういうヤツらだ。
…人間の皮を被り、今もどこかで人間社会に溶け込んでいるかもしれない。
「…レイン?」
「なんですか?」
俺の顔を覗き込んで、アランは心配そうな表情を見せる。
「…いや。レイン、なにか考え込んだ顔してたから。」