Reaper..†
それから10分程歩き、
「ちょっと休憩…」
今にも死にそうな顔でレオンがそういうので日陰で休むことにした。
「…なんでまた徒歩にしたんです?」
買ってきたお茶を渡すとそれを頬にあてたレオンに聞く。
隣街とは言っても結構距離があるのに。
「それは…」
黙り込んだレオン。
…なにか、あるのだろうか。
「じゃあそろそろ…っレオン、なにを…!」
歩きだそうとレオンに背中を向けた瞬間、後ろから首を絞められる。
なんとかレオンを影で離すと、レオンは自分の両手を見つめながら震えていた。
「レ、イン…」
両手を顔にあて、レオンは震えた声で俺を呼ぶ。
…まさか…
「…そう、お前の考えている通り。」
レオンの後ろに急に現れた死神。
「コイツはもう私のモノ…」
レオンの首元に手を滑らせ、無表情のレオンの顔にキスを落とす。
「…心が読める死神ですか。」
じゃあきっとあの顔は、レオンの過去の“誰か”。