罪を犯した織姫と、傷を背負った彦星は。
「…な」
「…」
「海野菜々!」
「……はいっ」
突然呼ばれた名前に、顔を前に向ければ、こちらをジッと見つめる先生と、振り返るクラスの友人たちの好奇な視線があった。
自分が怒られていると理解するのに、時間はかからなかった。
寝ている人だっているし、こっそり次の時間の課題をやっている人だっているのに、よりによって注意されるターゲットが私になるなんて。
「よそ見をしない」
やっぱり月曜日は、好きになれなかった。