罪を犯した織姫と、傷を背負った彦星は。
小さなため息をついて、カーテンを閉じる。
白黒のボーダーのTシャツに、デニムのスキニーパンツを合わせ、ショルダーバックを肩にかける。
バックの中にレポートと教科書を入れ、真っ赤なコンバースを履いて家を出た。
イヤホンを耳にさして、お気に入りのプレイリストを選択する。
八王子駅についた所で、一花から連絡が入った。今日集まるお店の名前と集合時間だった。
お店は前回と同じ新宿駅付近だったが、集合時間が前回より少し遅い。一花と大野がバイトが入ってしまっているため、二十時集合になったそうだ。
講義が終わってからだいぶ時間があるし、一度家に戻ろうかな…。
午後の予定をどうするか考えていると、すぐに電車はやってきた。